雑記帳 2003年10月分


10月31日   ファニーボーンの思い出と、「人形(ギニョル)」の感想


 肘の先端にある打つとジーンとする部分の名前がファニーボーンというというのを今週の「トリビアの泉」を見て知りました。そうか、あの部分はちゃんと名前があったのか。それにジーンとするのは神経が皮膚に近い部分を通っているためだったんだ…。
 昔、会社勤めをしていた頃、この部分を強打したことがあります。
朝、会社に着いて制服に着替える際、ロッカーの端でガツッと打ちました。ジーン…「うっ!しびれる!」…暗転。気がつくと床に倒れてました。
幸いというか、その日は早めに会社に到着していた私、まだ更衣室には誰も来ていませんでした。
「なんてこった…、肘をロッカーで打って気絶とは、あまりにカッコ悪いぜ!!」という感じです(笑)。肘の方のジーンはなくなっていたものの、今度は左の頬がジーンとするような…。鏡を見てびっくり。私は気絶した際、顔面からモロに倒れこんだようです。頬骨のあたりがまるでなぐられたように色が変わっていたのでした…。
非常にカッコ悪い、おお間抜けなファニーボーンの思い出とでもいいましょうか(トホホ)。
この経験からもファニーボーンは人体の急所ともいうべき、危険な部分ではないでしょうか(笑)。

 佐藤ラギ・著「人形(ギニョル)」(新潮社刊)という本を読みました。
又、図書館で借りたものです。最近、図書館で借りるのはいいのですが、あまり興が乗らないと冒頭だけ読んで返却してしまうこともままある私。
でも、この本は見事二日で読みきりました。文体的にも読みやすかったからかも…。
内容の方も、次はどうなるの…というふうに引き込む魅力があったのかもしれません。
しかし、この本が好きか?と聞かれるとあまり好きではないような…(笑)。
 新潮ホラー大賞受賞作です。
人形(ギニョル)と呼ばれる男娼(?)の少年をめぐる陰惨な話です。監禁、SMぽい味付け。しかし、女性が書いたせいか、変な内容の割にはややソフトな感じでしょうか(?)。少年もとびきり美少年なので(でも変態ですね彼も・笑)、私にも、まあ読めたのかも。私はホラー好きを自称してますが、あまりにグロいのはダメなので…。
 デモーニッシュな雰囲気が魅力的な作品ですが、買って手元に置きたいとは絶対思いません(何故、言い切る?・笑)。あーっ、面白かった!でも、とてもあと味の悪い話だったよねぇ…というのが感想です。
けれど、こんなふうに感想を書いたところをみると、けっこう気にいっているのかも、本当にもひとつだとこんな文も書く気も起こらないですもん。
 こういった出版社系のホラー大賞受賞作は、そのつど一応目を通そうと思っている私です。
例えば、評判の高かった「ぼっけえ、きょうてえ」(角川ホラー大賞受賞)も、面白かったけれど、何かを語りたい気にはあまりならなかったような…。
ちなみに角川ホラー大賞系では「黒い家」(貴志祐介・著)が、お気に入り(?)です。自分の肌にあうホラーって人それぞれにあるのではと思います。私はこういう手の作品が好きかもしれません。(どういう手なのか、よく分からないような…わりと正統派といいたいのですが・笑)。

 ワイドショーを見ていて、来年、アニメの実写版(特撮物)が日本映画で目白押しというのを見ました。
作品は「新造人間キャシャーン」「キューティーハニー」「忍者はっとりくん」「鉄人28号」「デビルマン」だそうです。
ちょっとわくわくしています。私はキャシャーンとデビルマンが是非見て見たいような…、反面、エーっ、そんなの、いったいどんなふうになるんだ?!という気も…、心の中は期待と不安で渦巻きまくってます(笑)。このニュースは子供より、私のような子供っぽい大人がドキドキするのかもしれませんね。


10月27日   覚えられない 「アンドリューNDR114」


 テレビで放映していた「アンドリューNDR114」を見ました。
子供と、話をしていて「アンドリュー…」とアルファベットと数字部分が出てこない私。
そう…、私はこういった数字等の記憶が大変苦手なのでした。
「MRI1141…?…」、「MRIって病院じゃないんだから!」「1141ってどっかの電話番号じゃないんだから!」ツッコミ所満載です(笑)。
そういえば、電話番号も自宅と、夫の会社のを(こちらはかろうじて…)覚えているっきりです。他は全然覚えてません(堂々と宣言してどうする!・笑)。
どうしてかなぁ…?ちゃんと考えたことはありませんでしたが、ちょっとまずいんじゃないの!という気分です。そういえば車のナンバーを覚えていなくてパーキングでちょっと恥ずかしい思いをしたこともあったっけ…でできればもうちょっと覚えたいような。(単に頭が悪いのかもしれない…!)

 作品「アンドリューNDR114」の方は、前半はとても面白かったです。ただ、後半はなんだか生々しい展開になって見づらくなってしまったような…。人によったら、ちゃんとそういった部分も描く方が深みが出るという意見もありそうですが、寓話的な前半の面白さが印象的だったので、私はやや興ざめ気分になってしまったのかもしれません。
 それにしても、主演のロビン・ウイリアムズは変わった設定の主人公を演じるのが好きな俳優さんだなぁと改めて思いました。
ポパイを演じたり、ピーターパンの大人になったのを演じたり(「フック」)、人の何倍ものスピードで老化してしまう少年を演じたり(「ジャック」)、はたまた女装のおじさん(「ミセスダウト」)になったり…。演技も上手いのでそつなく演じてしまえるような…、いつも観ると感心するのですが、そんなにもファンじゃない私…。やはり私は面食いなのか?(笑)。
 そういえばこの映画はアイザック・アシモフの原作だそうで、原作をちょっと読んでみたいという気になりました。
しかし、アシモフの銀河帝国興亡史、ファウンデーションシリーズの一作を小学6年生の時に読みかけて見事挫折してしまった私。それ以来なんだかSFが苦手になったような…。長年、SFはほとんど読んでません。この歳になってリベンジなるか!?というところでしょうか…(笑)。

 昨日、又テレビで映画を見ました。「インビジブル」です。この作品の監督ポール・バーホーベンのことは前から、気になってました。
「ロボコップ」の一作目の監督です。他に「トータルリコール」とか「スターシップ・トゥルーパーズ」とか撮ってますよね。
結構、衝撃的な場面がどの映画にもあって(グロい表現というか)、私は怖いもの見たさでついつい彼の作品を見てしまいます(悪趣味ですねぇ・笑)。
「インビジブル」も、さほど作品的に期待してなかった割には、面白かったです。人物設定も、吹っ切れてるというか…、凄い性格してるなぁという主人公の科学者のお兄さん、それにも負けじとやはり過激な性格のヒロイン。
そこまでするか…という無情な格闘シーンに私は半ば呆れたりして。感傷とか絡ませず、ここまで徹底した描き方だと、それはそれで割り切れて気持ちいいような気もしました(エンターテーメントに徹するというか)。やはり、バーホーベンらしい映画だったなぁと思ったのでした(笑)。

 映画続きでもう一つ、深夜枠で見た「ブルーベルベット」(デビッド・リンチ監督)が、あまりにも変な映画で印象深かったです。まさに悪夢のような作品。
この監督の他の作品も変わったのが多いですが、噂どうりに「ブルーベルベット」はやっぱりキレてる映画でした。本でよくこの映画のことを書いているのを見て、一度見て見たいと思っていましたが、何故か機会がなかったんですよね。嫌いじゃないけど、とにかく変な映画だというのが私の感想でしょうか。夢で、うなされそうな世界です(笑)。
デニス・ホッパーの変質者が怖かった!さすが、こんな役をやらせたら右に出る者がないなぁ…と思いました。ちなみにデニス・ホッパーは好きな俳優さんです(笑)。


10月18日    墨汁と青い鳥症候群、…と化粧


 私は漫画を描く時、墨汁を使っています。それも、ものすごーく古いヤツです(笑)。
どのぐらい古いかというと、18年ぐらいはたってると思います…(古ッ!!)。
漫画を学生時代から描きながらも、全然描かなかった時期も結構あったので、墨汁の減り方が少ないのかもしれません。それに、筆ペンとか、マーカーとか、手抜きで多様していたせいもあるかも。
 墨汁が腐るというのを聞いたことがあります。腐ると、異臭がするらしいです。
このことを聞いてから、私の墨汁も、そのうちきっと腐るだろう、そのときの為にスペアーを持っておくのもいいんじゃない?ということで、10年ほど前に新しいのを一つ買った私。しかし、何故か私の愛用の墨汁は腐ることもなく、水でうすめて濃度調整されたりしながら、長年愛用され続けていたのでした。
 今回、同人誌KRANZ用の原稿も、この墨汁で描きかけてました。それがテーブルの上で、ふとした拍子に倒してしまいました。墨汁一気に激減です。
これで、ついに10年前に買った墨汁を使える!さっそく、いそいそと使ってみました。
 なんの根拠もないのですが、いつの間にか、この予備の墨汁の使い心地について私は大いなる幻想をいだいていたようです。
古い墨汁を使いながら、予備の墨汁について「きっと新しいのは(本当はもう全然新しくないのですが・笑)きっと、スラスラとペン運びが出来て、濃さなんかも抜群なんだろうなぁ…、早く古いのにおさらばして、新しいのを使いたいもんだ」といつも思っていました。
それを実際に使ったのですが、感想はというと「え、えっっ?!!」というものでした。
…、なんと、激減した古い墨汁の方が、描き心地は良かったかも…。
となりの芝生は青い。はたまた青い鳥症候群とでもいいましようか…。「実は一番の幸せはいつもそこにあったんだ…」なんて、深い人生教訓のようなことを感じたりして…(笑)。
 しかしながら、パイロットの証券用インクの使い心地がいいという噂を耳にして、今度はそれが欲しいなぁと思っている私。全然懲りてないようです(笑)。

 アーノルド・シュワルツェネッガーがカリフォルニアの知事に当選しましたね。
私も、シュワちゃん(変な呼び方ですが、まあいいか)のファンの一人ですが、なんだか複雑な気持ちです。複雑すぎて説明できないような…。
 テレビで選挙運動中継など見ていてずっと気になっていたのですが、やはり化粧してる?してるように見えるのは私だけ?
昔、レーガン大統領が化粧してるということを聞いたことがありましたし(見るからにしてましたよね・笑)、テレビ映りなど考えると、そうだよねと納得もしますが…。
じゃあ、今のブッシュ大統領とかはどうなんでしょう?してるように今まで意識させられなかったから、ナチュラルメイクとかでしょうか(笑)?
日本の政治家はしてませんよね?いや…どうなんでしょ?考えると、ちょっとした迷宮に入り込んでしまいそうです(笑)。


10月2日     マンガ描きのことと、高速動く歩道について…


 半年ぶりに、漫画を描いています。同人誌用の漫画です。
二人だけの同人誌なので、締め切りも、あってないようなものです(たるんでます・笑)!
久しぶりに漫画を描くと、本当にものすごく緊張します。
勿論、下絵も、ええっ!こんな顔(?)ってのが量産されてますし(笑)、背景も「こんな手抜きでエエんかい?!」(関西弁で強く!)とツッコミ所だらけですが、なんと言ってもペン入れが死ぬほどドキドキで、もしかして、このプレッシャーで私は病気になるかも(笑)ってぐらいハラハラしています。
 まず、下絵に妙に誤魔化した線がいっぱい描かれている為に、どの線をなぞるべきか全然決断できません。この時点でどうしようと迷っているだけで無駄な時間が、うんと余計にかかってます!(描いている時間より迷う時間が長いような…)
おまけにペン扱いに慣れてないので(久しぶりですから特に…)、線もガタガタです。消しゴムをかけた後に浮き上がる絵は、エッ…最終的にこんな顔になったんですか…君は…気の毒に…(汗)というのも多いのでした(笑)。
 いつも漫画描きの作業は、このように滅茶苦茶苦しいのですが、何故か仕上がる頃になると、状況にも慣れて(観念してといいますか…)楽しい雰囲気にもなってたりして。
しかしまあ、その頃はもう仕上がる直前なので、後は又、長い休みの時期へと突入するのみです。
こうして、次に久しぶりに描く際には、超緊張状態が繰り返されるのでした。
ああ、連続して少しずつ描いていればいいのに…、でも懲りない私です(反省…)。

 今週は特番のせいで、「トリビアの泉」は放映されませんでした。
先週、子供と共に「トリビアの泉」を見た私。その中で動く歩道を扱った話題がありました。
 動く歩道の時速って1.2キロ位が平均らしいです。
これを聞いて以前ニュース番組で見たフランスの最新版動く歩道のことが私の脳裏に浮かびました。そのフランスの動く歩道は乗り口が時速8キロで、真ん中あたりはなんと時速12キロだとのこと!速い!
ニュースでもレポーターの女の人が試しに乗って「怖かったです、でも面白かったです」とちょっと訳の分からん感想を述べ「子供と老人は危険なので乗れないんです」とレポートしてました。
見たときは、日本なんかの動く歩道ってどの位の速さなんだろう?と考えながらも、もひとつピンときませんでしたが(映像では確かに速い!という感じでしたが)、今回、それじゃあ、10倍の速さってことじゃないのと分かり、改めて驚いてます。
各国から視察団がフランスに来ていて、中国も来る北京オリンピックに、この歩道を採用しようと思っているとか。
私もちょっと乗ってみたいような…、まあ、そんなことで外国には絶対行かないでしょうが…(笑)。
 しかし、何より面白く思ったのは、こんな超高速歩道に乗りながら、その上で歩いているフランス人が何人もいたこと!「そんな速いのに、なお歩くか!」。
日本だけじゃなく、どこの国にも歩かずにはいられない人がいるんだ…、万国共通だったんだ(笑)と思った次第です。

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