本と映像の部屋

本、映画、漫画、テレビ等、私の感想を、あくまでも主観に基づき、書いてしまおうというページです
(2005年1月〜  )


その12・2005年正月の読書のこと


お正月に読むぞ!と息巻いていた図書館で借りた本たち。
ついこの間やっと読み終えました。
せっかく読んだのですから感想をば(笑)。

「桜葉の季節に君を想うということ」(歌野晶午・著)はスムーズに読み進んでラスト近くでえらく驚かされるという小説でした(笑)。
どういう意味で驚かされたのかは書けません。(だってこれを書いては読む楽しみが台無しですもんね^^;)
マルチ商法の悪徳会社が出てきたり、暴力団に潜入捜査した過去の事件が出てきたり…、それらが全て吹っ飛ぶような爽やかな読後感に包まれて(笑)、ちょっと目が点になりかけました。
なかなか面白かったです。

「半落ち」(横山秀夫・著)。こちらは随分話題になった作品なので読まれた方も多いんじゃないかと思います。(映画を観たとか…)
私は今頃やっと読んでます(笑)。
結構些細な謎で最後まで読ませてくれたなぁ!と感心しました。
捜査、裁判等に関わる何人もの人間の視点から描かれているので、それらの人物の人生も映し出していくというのが飽きさせずに読ませる力になっているのでしょう。
ただ、私の場合、誘惑に負けてラストのページを覗き見してしまいました。
これをしたせいできっと感動が激減してしまったんじゃないかなぁ…(^_^;)。

「くらのかみ」(小野不由美・著)は子供向けに書かれた本なので、大人が読むとやはりやや物足りないような気もします。
とはいっても内容も、漂う雰囲気もなかなかいい感じなので、ちゃんと最後まで読めます。
ラストに子供が子供である限界みたいなものがきちんと描かれていて、大人の私が読むとそれが切なくて…作品に深みを与えているように思いました。
このあたり子供の時に読んだらどんな風に思ったんだろう…。

「夏の名残の薔薇」(恩田陸・著)。
恩田さんの作品は好きなものも多いので、これも楽しみにしてました。
舞台設定、作品のもつ雰囲気は好みなのですが、あまりのめり込めませんでした。
恩田さんらしくない作品かな…?と感じた「まひるの月を追いかけて」を少し前に読んだんですが、どちらかというと「まひるの…」の方が私には面白かったかも。

  2005年1月・記

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